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優先順位の確保(対象者の選択)

優先順位を確保するためには、手続の選択に加え、請求対象者の選択が重要になります。
以下では、請求対象者の選択について解説します。

(1)保証人等

保証人債務引受人などがいる場合で、これらの者に明確に資産がないことが明らかになっている場合でも、これらの者から債務者に対して説得が行われる可能性もあり、また債務者がこれらの者に迷惑をかけたくないと考えていることも多いです。したがって、結果的に、保証人債務引受人に対して請求することが、債権者の優先順位を上げることに貢献する場合があります。
なお、優先順位を上げる場面ではありませんが、保証人等から債務者の資産背景等に関する情報が得られることも少なくなく、その点でもこれらの者に請求することは怠るべきではありません。

(2)詐害的な取引の受益者

詐害行為が成立するためには、詐害行為によって財産を譲り受けた第三者(受益者)が、その行為によって債権者を害することを知っている必要があります。
このように事情を知りながら債務者の資産隠しに協力する受益者は、債務者の近しい親族や友人や関係会社であることが多いです。
通常、資産隠しのために協力を得る際、債務者から迷惑をかけないことを約束されたり、詐害行為になることを説明されていなかったりしていることがほとんどだと思いますので、受益者に対して請求が行くと、受益者に対して迷惑をかけないために和解を進んで行ったり、受益者から責められて和解に渋々望んだりし、結果として債務者との交渉においても債権者の優先順位が高まる傾向にあります。

(3)会社の取締役ら

既に説明したとおり、会社法第429条による取締役らの責任追及には一定の“不意打ち”効果があります。
また、会社に対する債権者の中で、取締役らの責任追及ができる要件を備えている債権者は多くなく、債権者の競合が少ないことからも、この方法では自ずと債権者の優先順位が確保されます。

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